顔認証システムの歴史(後編)

前回少しだけ触れた顔認証システムの歴史ですが、ウィキペディアの 顔認識システムのページによれば、その歴史は比較的新しく、1964年に始まりました。以下、上述のウィキペディアのページからかいつまんで書いてみます。

みなさんもご存知のAndyにはディープラーニングを利用した機械学習が使われていますが、当初の顔認証システムは「マン・マシン」と呼ばれている通り、人が写真から特徴点となるものを抽出し、それらの座標を割り出し、口や目の幅、瞳孔と瞳孔の間隔など20種類の距離を計算します。そしてこれらのデータと顔写真の人物の名前を関連付けてコンピューターに格納するという手法が取られました。

しかし人というものは常に正面を向いて真顔でいるわけではありません。それで角度や距離の変化に対応できるようにするため、7人の人物の頭を実際に測定して、標準的な頭の概念をコンピューターに覚えさせました。

初めは角度や照明、表情、加齢などに大きく左右されていたものが、20年前にはつけ髭、サングラスなどを着用していても認証できる程、精度が上がりました。10年程前には既に一卵性双生児でも識別できるシステムも存在しています。一卵性双生児は親でもなかなか見分けが付かないと言われますがそれを機械が見分けるというのです。実に長足の進歩です。

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「マン・マシン」の時代には、人が教師役となってたくさんの情報と正解を教え込む手法が取られていましたが、現在ではニューラルネットワークを用いてGoogleが蓄えた膨大な量の情報から勝手に学習して行くディープラーニングという手法を使っています。人間という教師役には睡眠や食事などの時間が必要ですし、教えるスピードも限られますが、この方法ならロスタイムもなく高速で無限に学習できます。ですから現在普及している顔認証システムも数ヶ月、数年先は更に進化して精度が上がることになります。

どんな技術でもそうですが、研究者達が研究に打ち込むには資金提供してくれる誰かが必要です。今から54年前に顔認証技術の研究が始まった時、それを支えてくれたのは匿名の諜報機関だったということです。現在も、中国の顔認証システムを全面的にバックアップしているのは中国政府だということですから、便利に使うことよりも、安全や犯罪防止を本来の目的とした技術なのでしょう。

今のところ利用例は空港、コンサート会場、犯罪捜査、万引き防止など、防犯目的が殆どですが、今後更に適用が拡大していくことが見込まれます。

オークネット・アイビーエスの提供する顔認証システムAndyも、顧客管理の他、販促や病院での患者の取り違え事故防止、登下校時や習い事の行き帰りでの子供の安全確認など様々な分野でお役立ていただきたいです。

便利な顔認証システムの歴史について、少しだけ書かせていただきましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。Andyでもお馴染みの顔認証、他の国ではどれほど普及しているのでしょうか。次回はそのことについて、調べてみようと思います。

寒い日が続いておりますが、風邪など引かないよう、どうぞお気を付けて。

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